にこ~るブログ
2020.07.21
『聲の形』

 にこ~るブログでは不定期で、聴覚障がいや手話をテーマに扱っている作品をご紹介したいと思います。

 今回は、主人公とヒロイン、そして、その周りの友人達が織り成す「コミュニケーション問題」を取り上げた物語。大今良時(おおいまよしとき)作、『聲の形』をご紹介いたします。

 

 

『聲の形』あらすじ

 主人公の石田将也(しょうや)は、小学校時代は退屈が嫌いなガキ大将だった。ある時、聴覚障がいを持った西宮硝子(しょうこ)が、将也のクラスに転校してくる。退屈しのぎに硝子のことを虐めて過ごす将也だが、しばらくして、その事が問題になり、硝子は転校し、将也はクラスで孤立してしまう。

 高校生になった将也は、小学校時代のことがきっかけで誰にも心を開かずに過ごしていた。硝子に一言謝罪してから死のうと考えていた。この日のために手話を身に着けて、硝子と再会する将也。ふと、思わず硝子に「友達にならないか?」と(手話で)口走ってしまう……

 

 『聲の形』は、一度壊してしまった関係を再び構築していこうと模索する不器用な少年少女達の青春物語です。漫画は全7巻で完結しており、比較的手に取りやすい冊数です。虐めやコミュニケーション問題という、重い題材も扱っております。コミュニケーション問題は、聴覚障がいを持った硝子と他の聴者達との間で発生するものだけでなく、聴者の登場人物同士でも言葉が足りないことや思い込みによって発生する問題もあり、考えさせられます。

講談社コミックプラス 「聲の形」既刊・関連作品一覧 https://kc.kodansha.co.jp/title?code=1000006490

 

 作者の大今良時さんのお母様が手話通訳をされており、大今さんは手話を題材にした物語を描きたかったとのこと(※1)。『聲の形』作中には、硝子と高校生時代の将也、そして、硝子の妹の結絃(ゆずる)が手話を使用します。

(※1)大今 良時さん インタビュー「コンテンツの冒険」|一般社団法人 ACC http://www.acc-cm.or.jp/publications/acction/adventure/2016.06/

 

 青い鳥文庫レーベルにて、小説版の『聲の形』もあります。(文:倉橋燿子(くらはしようこ)絵:大今良時(上・下巻))青い鳥文庫は児童文学レーベルですが、お子様だけでなく大人にもお勧めです。倉橋さんの文章での心理描写が、とても繊細です。

青い鳥文庫『小説 聲の形 上』 http://aoitori.kodansha.co.jp/book/2019/3/5.html

青い鳥文庫『小説 聲の形 下』 http://aoitori.kodansha.co.jp/book/2019/4/5.html

 

 また、2016年アニメ映画化しております。この映画は、当時『君の名は。』や『シン・ゴジラ』等のヒット映画に隠れてしまいましたが、

・第40回日本アカデミー賞優秀アニメーション作品賞

・第26回日本映画批評家大賞アニメーション部門作品賞

・第20回文化庁メディア芸術祭アニメーション部門優秀賞

等国内外数々の賞を、受賞もしくはノミネートしております。京都アニメーションが描く、風景や人物の表情がとても美しい作品となっております。

京都アニメーション『映画 聲の形』公式サイト http://koenokatachi-movie.com/

 

 2020年7月31(金)の午後9時より、金曜ロードSHOW!にて『映画 聲の形』が放送されますので、興味のある人は見てみてくださいね。

金曜ロードSHOW! 公式サイト『映画 聲の形』 https://kinro.ntv.co.jp/lineup/20200731