にこ~るブログ
2020.04.24
補聴器研修 報告書1~きこえの仕組み編~

 昨年11月某日。2日間かけて補聴器研修に行ってきました。その中で、筆者が驚いたこと、なるほどと思ったことなどを、ブログ記事3回に分けてお届けしたいと思います。

 1回目は、きこえの仕組みと難聴についてお伝えいたします。

 

【きこえの仕組み】

耳の構造は大きく分けて3つの区分に分けられます。

①外耳(耳介、外耳道)

②中耳(鼓膜、耳小骨、耳管)

③内耳(前庭、三半規管、蝸牛)

(illustration by フリーメディカルイラスト図鑑)

 音は空気の振動として①を通り、②の中にある鼓膜を振るわせ、耳小骨(図内のツチ骨、キヌタ骨、アブミ骨)に伝えます。鼓膜で空気振動は音の機械的エネルギーに変換され、耳小骨から③の蝸牛を通ります。この時、蝸牛で音の機械的エネルギーを電気的エネルギーに変換して聴神経(図内の前庭神経、蝸牛神経)に伝えます。そして、聴神経から脳に伝わります。脳に音の電気的エネルギーが伝わった時、初めて音として認識されます。

 

【難聴】

 難聴は①~③のいずれかで障害が発生した結果、聴力が低下し、音や声がよく聞こえなくなることを言います。①②で障害が発生した際に起こる難聴を伝音難聴。③以降の感音器の障害で起こる難聴を感音難聴。両方の特徴を持った難聴を混合性難聴と言います。難聴の人数は感音難聴が多いです。

 

【伝音難聴と補聴器】

 伝音難聴は中耳炎など医学的に治癒できる耳の病気から発生する場合が多く、最も補聴器が役に立ちます。なぜなら、蝸牛の中にある有毛細胞にダメージがないため、音の機械的エネルギーを上手く蝸牛に届けることができれば、音の電気的エネルギーを聴神経に送ることができるからです。

 

【感音難聴と補聴器】

 感音難聴の多くは、有毛細胞がダメージを受けることによって起きます。有毛細胞は再生ができない細胞のため、補聴器を使用しても音が歪んで聞こえたり騒音下ではうるさく聞こえてしまったりすることがあります。しかし、危険を察知する聴覚は補聴器があれば改善することができます。また、補聴器の音の調整によりその時の自分の聴力に合ったきこえに調節することもできます。(補聴器の音の調整につきましては、また次回ご紹介いたします。)

 

【感想】

 きこえの仕組みは「何故聞こえなくなるか?」という部分について原理として知ることができました。

 補聴器を使っても「聴者のように」聴こえるようにはならないと言われていることについて、今までは「補聴器のようなハイテクな機械があるのになぜだろう?」と思っていました。しかし感音難聴の場合は、有毛細胞が再生できない細胞であるということで、納得できました。そして改めて、耳の機能の凄さを理解しました。

 

 補聴器があることで音による危険を察知できるということもあるので、補聴器の効果(できること/できないこと)についてお客さんやそのご家族に理解してもらう必要があると思いました。

 

報告書2~補聴器調整ソフト編~に続く