にこ~るブログ
2022.04.28
「情報保障」について

 皆さんは「情報保障」はご存じでしょうか?今回のにこ~るブログは「情報保障」についてお話いたします。

 情報保障とは、身体的なハンディキャップにより情報を収集することができない人々に対して、代替手段を用いて情報を提供することを言います。特に「聴覚障がい」に限定すると、手話通訳(※1)や要約筆記(※2)を利用して、ろう者・難聴者・中途失聴者と聴者を相互につなぎ、その場にいる全ての人々が同じ情報を共有できる状態にすることを指します。

(※1)手話通訳…きこえないことにより不利益を生じないよう、手話によって通訳を行なうことです。総理大臣の会見の手話通訳の時ように、音声日本語の内容を手話にするというのは「聞き取り通訳」です。また、話し手が手話話者で聞き手が「手話の分からない聴者」の場合は、手話の内容を音声日本語にするという「読み取り通訳」も行ないます。

(※2)要約筆記…話し手の話の内容をつかみ、それを文字にして伝える、聴覚障害者(原文ママ)のためのコミュニケーションの保障です。1960年代に考案され、現在は手話通訳と同様に福祉サービスとして行われています。(全要研ホームページより http://zenyouken.jp/about/)要約筆記には、手書き要約筆記とパソコン要約筆記があります。

 

 情報保障は、人間の「知る権利」を保障するものです。どんな人でも、情報が伝わらない状況に陥る可能性はありますが、特に聴覚障がい者は、音声によって提供される情報や会話を理解できないため、情報から疎外されている状態になりやすいのが実情です。それを解消しようとする役割を情報保障は担っています。

 医療や裁判など専門的な知識を要する通訳においてでも課題がたくさんありますが、あらゆる場面で、音声情報がろう者・難聴者・中途失聴者の人々に届かないという状態にならないようにする必要があります。

 

 弊社では、聴覚障がいのある社員の方がいらっしゃる企業での社内会議・社員研修・イベント等が開催される際の情報保障として、手話通訳者や、パソコンもしくは手書きの要約筆記者のコーディネイトを行なっております。

詳細については下記をご覧ください。

手話通訳者・要約筆記者のコーディネイトに関するページ  https://www.wp1.co.jp/corpo/

※ご希望日時や内容によっては、お引受けができない可能性もございます。ご依頼の際はお早めにご相談ください。

 

【参考文献】

『音のない世界と音のある世界をつなぐ~ユニバーサルデザインで世界をかえたい!~』(松森果林:著、岩波ジュニア新書 2014)

『ろう者・中途失聴者・難聴者が裁判員になったら ―市民義務遂行への情報保障―』(千葉聴覚障害者センター:編集・発行 2010)

『医療通訳士というしごと―ことばと文化の壁をこえて―』(中村安秀、南谷かおり:編、大阪大学出版会 2013)第15章「聴覚障害者の医療シーンにおける情報保障の課題」(寺嶋幸司:文)